先輩社員の声02酒井 駿Sakai Shun

2009年度入社
住宅事業ユニット 首都圏住宅事業本部
マンション開発第一部 横浜支店

先輩社員の声02 酒井 駿

大規模な宅地開発を見て育った幼少時

そもそも酒井がディベロッパーを志望したのは、子どもの頃の体験によるところが大きい。物心ついた頃から、自宅周辺は大規模な宅地開発の真っ只中にあった。「駅から歩いて25分ほどの所にわが家があったのですが、途中、未舗装の道もありました。横浜駅からわずか2駅しか離れていない場所なのに(笑)」

小高い山を切り拓いてつくられた新興住宅地は、酒井の成長と同じく、どんどん姿を変えていく。駅へと続く道はすべて舗装され、駅前には多くの人が行き交うようになった。街が徐々につくられていくのを間近で見て育った酒井は、次第にディベロッパーという仕事に憧れるようになったという。「人の流れを大きく変える仕事のスケールに興味を覚え、ディベロッパー業界に絞って就職活動を行いました」

最終的に東急不動産に決めたのは、かつて自分が見てきたような、土地を面で捉えて街全体をつくる宅地開発をこれまで手がけてきたから。「そういう事業を積み上げて成長してきた会社だからこそ惹かれたのです」

先輩社員の声02 酒井 駿

たとえるならディベロッパーは「司令塔」

ディベロッパーとは、ひと言で言えば「司令塔」だと酒井は言う。不動産仲介会社や銀行などから土地の情報を取得すると、現場を視察し、どんな物件をつくるか、売値はどうするかなどをシミュレーションする。その上で試算し、投資の意思決定を社内に仰ぐ。ひとたびGOとなれば、建てる建物の絵を描くのは設計事務所であり、それに基づいて建てるのはゼネコン。そして、完成した建物を販売するのは当社販売部であり、東急コミュニティなどが管理・運営にあたる。実は、ディベロッパーが現場で具体的に手を動かすことは、そう多くはない。

「ディベロッパーの仕事は司令塔のようなもので、『この土地を買う』という意思決定のスタートを切る係。いったんスタートすれば、『ここにこういうものを創りたい。だから、こうしてほしい』といったねらいや意図を、実際に手を動かしてくれる人達に向けて発信。コミュニケーションをとりながら、めざす建物を創っていくのです」

先輩社員の声02 酒井 駿

念願叶った初仕事は前代未聞の難解案件

現在、酒井はマンション開発第二部に所属し、分譲マンション用地の取得を担当している。実は、念願のディベロッパー業に就いたのは入社6年目の春。それまで経営企画部に2年、グループ会社に3年出向している。出向先は、福利厚生のアウトソーシングサービスが事業の柱であり、不動産業とは関連もない。「正直、焦りはあった」と酒井は話す。だが、こうした経験が後々役に立ったのは言うまでもない。まさに担当した都心の案件がそうだ。「まだお住まいの方がいるにも関わらず、他の所有者は手放したい。そんな古いマンションを東急不動産で買ってもらえないかというのです」

土地自体はとても魅力的だった。都会のど真ん中にありながら、1本入れば、閑静な一角が広がる。ここに新しくマンションが建てられれば、アクティブな都会生活を楽しみながらも、隠れ家的な住まいで、落ち着いた暮らしが叶えられるだろう。

だがそれには、残りの居住者の同意が必要だ。数十年間そこで暮らし、終の棲家と考えている人たちにどう理解してもらうか。そもそも会社はそんなリスキーな物件に投資する値があると判断するのか。酒井の“買収マン”としての初仕事は、東急不動産においても前代未聞の案件だった。

先輩社員の声02 酒井 駿

誠実さを第一に、買収マンの腕の見せ所

どんなにすばらしいと思うものでも、見方を変えれば、そうでない場合もある。ときに、物事は立場を変えて見る必要がある。出向先で、酒井はそれを思い知った。アウトソーシングサービスというビジネスは、誠実さをもって相手の立場で考えないと成立しない。今回の案件ではそれが生かされた。

「その方々にしてみれば、寝耳に水の話。とはいえ、納得してもらわないと、事業は進まない。だからこそ、その方々の立場に立って考え、手を尽くし、交渉し続けました」。一方、会社に対しては、経営企画部で得た“数字でビジネスを語る力”を駆使し、いかにこの土地に将来性があるかを説いた。

2年半に渡る交渉の結果、酒井の努力は今ようやく報われつつある。ついに全ての入居者から「新しいマンションが完成したら、今と同条件の住居に住む」という条件付きで合意を得たのだ。これは入居者にとっても会社にとっても双方納得のいく着地点といえるだろう。

「とかくディベロッパーという仕事はダイナミックで派手な印象をもたれがちですが、実は、人と人とのやりとりというアナログな部分と、数字の積み上げというロジカルな部分を併せ持った地道な仕事です。関わる人がみな納得できるまで、折り合いがつくところはないか、誠実に進めていく。それが買収マンとしての腕の見せ所です」

※本記事記載の情報は2017年10月現在のものです。