プロジェクトストーリー02
オフィスビル事業
竹芝
プロジェクト

東京都が推進する都市再生ステップアップ・プロジェクトの一環として進行中。都有地を約70年の定期借地で借り受け、日本のコンテンツ産業の育成、発展に資する機能を有した民間施設と都立産業貿易センターを一体整備。そのほか住宅棟も新設し、歩行者ネットワークの整備や防災対応力の強化といった周辺環境の向上も図りつつ、竹芝に国際ビジネス拠点を創出する。

竹芝プロジェクト

世界に開かれた東京を
目指し、都有地を再開発

東京オリンピック・パラリンピックの開催が迫る東京。そのための整備が進行中だが、東京23区はさらに東京圏として規制緩和の恩恵に預かれる政府の「国家戦略特区」にも指定されている。国際競争力の求められる今日、東京には世界に拓かれたビジネス都市へと変革することも同時に求められているのだ。

『竹芝プロジェクト』はそうした時代の要請を受けて進められる事業。浜松町駅の東、旧芝離宮恩賜庭園と竹芝埠頭に左右で挟まれたA、B、2つある街区が敷地だ。都有地である、ここにはかつて都立産業貿易センターを含む3棟の施設があった。建物の老朽化を受け、再開発のためのコンペを都が実施したのは2013年。エリアマネジメントによる周辺の活性化、コンテンツ産業を育成する機能の確保がコンペに際し、都の提示した条件だった。単純に利益の見込める案件ではないため、大手ディベロッパー各社が二の足を踏む中、東急不動産はこれに参加。受注に成功する。そこには、新しい街を一から創造しようとするプロジェクトチームの志が確かにあった。

竹芝プロジェクト

ハード、ソフトの両面で
付与する街の新しい機能

志を示す例としてまず具体的なのはハード面だ。歩行者デッキの整備を進めている。これまで、このエリアは南北に走る大通りと首都高によって物理的にも心理的にも分断されていた。2019年度竣工予定の計画ではA街区に都立産業貿易センターも入る業務棟が地上39階の高さで新設され、B街区には外国人入居も視野に入れた住宅棟が建つが、歩行者デッキは浜松町駅から首都高の頭上を越す形で2棟とつながり、ゆりかもめ竹芝駅、竹芝ふ頭までバリアフリーで到る。往来の活発化と賑わいの創出が期待できるのだ。

そして、コンテンツ産業が核のソフト面。こちらは現在、プロジェクトチームの担当者2名が奮闘中だ。彼らは竹芝地区を産業拠点とすべく「CiP協議会(コンテンツ・イノベーション・プログラム協議会)」を運営。さらに業務棟内に設置が予定される共同研究機関のため慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科らと連携し、話し合いを進めている。シンポジウムや会議を通じ、いかにコンテンツを集積し、世界に発信するかを模索。今後は「国家戦略特区」の利点も活かし、著作権などの規制緩和も視野に入れているとのことだ。

竹芝プロジェクト

前例のないプロジェクト
だからこそ面白い

ハード、ソフトの両面が評価されて進行する『竹芝プロジェクト』。チームとして、実際に関わるのはコンテンツ関連のほかに、エリアマネジメント担当で1名、建築の実務に携わる企画・設計で2名、全体統轄で1名という全6名。その彼らが今回、一様に口にするのは「前例のないプロジェクト」という点だ。コンテンツ産業を育成し、世界に発信していく環境を作るとともに街の活性化も図る。そうした経験は社内にはなく、答えは自ら探すほかない。そこに苦労があるのだ。答えを求めて彼らは今、積極的に社外へ飛び出している。その姿勢は、例えば、慶大との連携が1つの好例だが、エリアマネジメント担当者の取り組みにも現れている。

彼は「まちづくり協議会」を立ち上げ、地元の住民と情報を共有。そこで活性化はもちろん、災害時の避難経路など、踏み込んだところまで議論を重ねている。前例がなく、苦労は多いが、だからこそ、やりがいもあり、面白い。「ディベロッパーに必要なフロンティア精神で任務に当たっています」。ある担当者はそう笑うが、この言葉に彼らのモチベーションの高さを窺い知ることができる。

竹芝プロジェクト

最先端技術を見本市のように体感させる街

“答えは現場”にある。そう確信してプロジェクトに取り組んできたチームに最近、見えてきた竹芝地区の未来像がある。それが「最先端テクノロジーのショーケース」。意味するのは例えば、こういう未来だ。羽田から日本に訪れた外国人がいる。彼が降り立ったのは浜松町駅。改札を出ると、拡張現実の技術を応用して生み出された人懐っこいキャラクターが3D映像で現れ、道案内をしてくれる。通りを行くのは自動運転技術を搭載した無人の自動車。スムーズに走り去っていく。導かれるままに、竹芝埠頭まで行くと、そこでは海を会場に、人間拡張工学によって身体能力の補綴・拡張を果たしたアスリートたちが超人オリンピックで競い合っていた──夢物語ではない。実際に超人オリンピックに関してはすでに委員会も立ち上がっており、慶大のメディアデザイン研究科も参加。人機一体の新たなスポーツを創造すべく、動き始めている。先の東京モーターショーでは自動運転の技術を各社が披露していたのも記憶に新しいところ。「面白いことを現実にしていく。その可能性があるのも、このプロジェクトの魅力」。新しい街をダイナミックに創造する。これも、東急不動産というディベロッパーが果たす社会的責務なのだ。

※本記事記載の情報は2017年10月現在のものです。