プロジェクトストーリー05
リゾート事業
東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯
&VIALA

京都・洛北の金閣寺のそば、鷹峯にある、ウェルネス事業ユニットが手掛けた会員制リゾートホテル『東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯&VIALA』。ゲストルームは洋室、和洋室、ファミリータイプやミニキッチン付タイプのほか、部屋付露天風呂を楽しめるタイプも用意され、多彩な需要に応えている。2014年に開業している。

東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯&VIALA

京都の風情を肌で感じる、
最新リゾートホテル

神社の参道をイメージしたアプローチから、早くも別世界の趣が漂う。ラウンジに向かうと全面ガラス張りの窓。鷹峯の絶景が覗く──これが2014年10月に開業した『東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯&VIALA』だ。「東急ハーヴェストクラブ(以下、HVC)」とは、東急不動産が1988年より展開してきた会員制リゾートホテル。「人と自然の共存」をテーマに箱根や旧軽井沢など、全国有数のリゾートエリアで現在、20以上を運営。1室12口の少数オーナー制を採用している点も魅力的で、会員はすでに2万人を超えている。増加するシニア層に向けて東急不動産が推進するリゾート事業の1つだ。『HVC京都鷹峯&VIALA』は、京都・洛北、金閣寺のそばで長年営まれてきた複合施設「しょうざんリゾート京都」の一区画という立地。約3万5000坪の広大な敷地には日本庭園や移築された明治期の町家など、京都らしい風情が点在しており、東急不動産も「日本のリゾートは京都にありました。」をキャッチコピーに掲げ、公式サイトを立ち上げている。

東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯&VIALA
東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯&VIALA
東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯&VIALA

事業凍結の危機を乗り越え、
開業を目指す

『HVC京都鷹峯&VIALA』は、開業に到るまで順調だったわけではない。プロジェクトそのものが具体的に動き始めたのは、「しょうざんリゾート京都」との協議からで、そのスタートは2008年2月。話し合いを進めるうちに「役職者から担当者まで考え方の芯を共有している」と先方から指摘されるほど、ウェルネス事業ユニットは信頼を得ることとなった。しかし、同じ年の10月、リーマンショックが発生。プロジェクトは一時凍結の事態に陥ってしまう。危機を打開すべく、チームのメンバーは計画と事業方式の抜本的な見直しを敢行。結果、二年後の2010年には事業を再開することに。着工後も、全国的な労務不足による工事金の急激な高騰など、特にコストコントロールで苦労は連続。その度に、関係者で知恵を出し合い困難を乗り越えてきた。コストをコントロールするために、例えば大幅な分離発注を導入。東急グループ各社や地元工務店などに直接発注するなどして、仕様はできる限り維持しつつコストダウンを図った。そうしたたゆまぬ努力があったからこそ、『HVC京都鷹峯&VIALA』は2014年6月に竣工、10月には開業の時を迎えることができたのだ。

『HVC京都鷹峯&VIALA』が設計のコンセプトの1つに掲げたのは「月」である。鷹峯三山は京都の洛北に位置し、その最も東にある山が鷹峯。その山は坊主の俗称で呼ばれる花札のススキのモデルになったという説がある。真ん丸のお月さまが空に浮かぶ、あの絵札だ。こういう縁もあり、館内のあちらこちらに月やうさぎのモチーフを見て取れる。そのうちの1つ、アプローチにある月のオブジェを眺めながら、ある担当者は振り返る。

「『HVC京都鷹峯&VIALA』が予定通りに開業できたのは関係者がそれぞれの業務の枠に留まらず、お互いを助け合いながら柔軟かつ粘り強く対応してくれたおかげ。特に東急グループのグループ力を再認識するとともに、非常に感謝しています」

東急ハーヴェストクラブ京都鷹峯&VIALA

インバウンドを取り込む、
新たなビジネスモデル

政府観光局の発表で2013年には初めて、年間一千万人を超えた訪日外国人観光客。その数は2015年には二千万人にも近づく勢いで増加している。今後も、その数は増加傾向にあるといえよう。彼らの需要を的確に捉え、痒いところに手の届くサービスを提供する。インバウンドニーズへの対応は喫緊の課題となっているのだ。そのため、東急不動産では集客活動を強化するだけでなく、コンドミニアム型ホテルにも着目した。コンドミニアム型ホテルはホテルの客室を分譲する事業スキームで、HVCで培ったノウハウや、都市型ホテルとして展開し既にインバウンドニーズに応えている「東急ステイ」のノウハウも活用できる。こうしたホテルを投資目的でなく、実際に利用する価値のある物件として外国人に認知してもらえるよう、事業化に向けチャレンジする予定だ。その意味において、京都は格好のロケーション。インバウンドに訴求するに当たり、これ以上の立地はないだろう。エリアの個性を活かして商品を設計すれば、京都以外にも、例えば、パウダースノウで注目を集める北海道ニセコでの展開も期待できる。その時には、スキー場やゴルフ場も手掛ける東急不動産の幅広いリソースがきっと役立つに違いない。社内の横の連携を密にして新しいビジネスモデルを創造する。そんな挑戦ができるのも東急不動産の魅力といえよう。

※本記事記載の情報は2017年10月現在のものです。