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都市再生ステップアップ・プロジェクト(竹芝地区)

プロジェクト・ノート No. 002 国家戦略特区に「デジタル×コンテンツ」の産業集積地をつくる 竹芝

国家戦略特区に「デジタル×コンテンツ」の産業集積地をつくる2020年開業予定

2020年の東京五輪開催に向けて、グローバル都市TOKYOの国際競争力強化が求められています。
東急不動産では、東京の玄関口に位置する竹芝地区において、東京都と共同で、世界のどこにもない国際ビジネス拠点づくりを進めています。政府が推進する「国家戦略特区」の特定事業に認定されている大型プロジェクトの取り組みをご紹介します。

プロジェクト・データ

事業名称 都市再生ステップアップ・プロジェクト(竹芝地区)
事業主体 株式会社アルベログランデ(東急不動産株式会社と鹿島建設株式会社が設立した事業会社)
所在地 東京都港区海岸一丁目20番9他
延床面積 約200,000m2
建物規模 A街区 地上39階、地下2階
用途 事務所、店舗、コンテンツ関連施設、新産業貿易センター、住宅、サービスアパートメント、子育て支援施設等
開業 2020年(予定)

プロジェクト・サマリ

豊かな緑と海に囲まれた計画地

都有地を活用した大規模な複合再開発

都市再生ステップアップ・プロジェクト(竹芝地区)は、東京都が推進する「都有地を活用したまちづくりプロジェクト」の一環です。都有地を約70年の定期借地で借り受け、日本のコンテンツ産業の育成・発展に資する機能を有した民間施設と都立産業貿易センターを一体整備します。あわせて住宅棟も新設し、歩行者ネットワークの整備や防災対応力の強化といった周辺環境の向上を図りながら、竹芝に新たな国際ビジネス拠点を創出します。

ハードとソフトが融合した国際ビジネス拠点

2020年開業予定の本計画では、A街区に新産業貿易センターが入る地上39階建ての業務棟を含む住宅棟を建設します。A街区では、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)と連携し、「デジタル×コンテンツ」の産業集積地をつくります。羽田空港からのアクセスがよく、東京湾にも面する「地の利」を活かして、ハードとソフトの両面から、グローバルに通用するビジネス拠点を整備します。

スキップテラスやガレリアで
街のにぎわいを演出
約700メートルの歩行者デッキ

歩行者ネットワークで街と人をつなぐ

これまで竹芝エリアは、南北に走る大通りと首都高速道路によって、西側の浜松町エリアと物理的にも心理的にも分断されていました。本計画では、バリアフリーの歩行者デッキを整備し、浜松町駅から首都高を跨いで、竹芝駅・竹芝ふ頭に至るまでの道をつなぎます。これにより、竹芝エリアと浜松町エリアの人の往来を活発化し、街に新たなにぎわいを創出します。また、物理的なネットワークの整備を契機に、ソフト面で周辺の活性化を図るエリアマネジメントの活動にも取り組みます。

街をつなぎ、人をつなぎ、世界をつなぐ。新しい時代の街づくりをリードしていきたい。

「デジタル×コンテンツ」の産業集積地とは?

竹芝のある港区は、東京都のなかで「情報通信業」がもっとも多く集まる区です。特に竹芝周辺には、テレビ局、ラジオ局、新聞社、広告代理店など、多くのマスコミやメディア企業が集まっています。情報サービス、インターネット関連、映像制作などのコンテンツ産業を育成・発展させていくのに、これほど適した場所はありません。

このプロジェクトでは、「デジタル×コンテンツ」の産業集積に向けた活動の実施母体として、「一般社団法人CiP協議会」を立ち上げ、コンテンツ産業を核とした国際ビジネス拠点の形成を目指しています。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)の中村伊知哉教授を理事長に迎え、世界をリードする先進的なプランを練っています。

2016年2月には、このCiP協議会で、具体的な構想をまとめた「CiPビジョン10か条」を発表しました。クールジャパンとIoT(Internet of Things)の発信拠点をつくろう、コミケやゆるキャラなど日本が得意とする猥雑で混沌とした産業文化力の増殖炉をつくろう、電波特区・著作権特区・ドローン特区などを実現させて「21世紀の出島」をつくろう、といったユニークな提案の数々になっています。ぜひCiPのサイトをご覧ください。

CiPビジョン10か条

  • 1. シリコンバレーとハリウッドの日本版融合
  • 2. コスプレが集い、ロボットが飛び交う基地
  • 3. 新産業創出の永久機関
  • 4. 国際的大学と未来の幼稚園
  • 5. クリエイターと起業家の同棲
  • 6. 21世紀の出島
  • 7. 毎日がワークショップコレクション
  • 8. 産学官のプラットフォーム
  • 9. 東西クールの交差点
  • 10. 海と空の窓口

エリアマネジメントの取り組みは?

いわゆる「開発=デベロップメント」だけに取り組む時代は終わり、「街のマネジメント」や「街の運営」を考えていかなければいけない時代だと思います。特にこのプロジェクトは東京都と共同で進めていることもあり、官民連携して地域資源を活用した街づくりを進めています。

地元の方々が中心となって、「竹芝地区まちづくり協議会」も発足しました。それぞれが連携しながら、防災・にぎわい・環境などの地区課題に「面」で取り組んでいこうとしています。竹芝エリアには、旧芝離宮恩賜庭園や浜離宮恩賜庭園といった重要な文化財庭園もあります。歴史、自然、国際性を兼ね備えた海辺の街・竹芝の持続的な発展を願いながら、地元の方々と活発な議論を重ねています。

エリアの活性化にかける想いは?

現在、浜松町駅周辺では、駅を取り巻くように大型開発が続いています。これからはプロジェクト単体で動くだけでなく、大規模な開発を行う事業者同士で手を取り合い、エリア全体で価値を上げていく取り組みをしていかなければいけないと感じています。

ビジネスエリアとして、浜松町・竹芝の知名度は、やはり大丸有エリア(大手町・丸の内・有楽町)に比べると低いのが現状です。地元の方々と地域を盛り上げていくとともに、浜松町・竹芝というエリア全体を活性化して、将来を見据えた街づくりをしていく。そうして渋谷や六本木、虎ノ門などとのエリア間競争が活発化していくことが、東京の国際競争力強化につながると思います。そのために、自分たちがどんどんリードして、竹芝の未来をつくっていきたい。そんな想いで日々業務に取り組んでいます。

Special Contribution

特別寄稿

一般社団法人CiP協議会理事長 中村伊知哉さん
(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)

50年前の東京五輪で、日本は復興と成長の姿を見せました。次に来るオリンピック・パラリンピックで、東京は、日本は、新しい姿を示したい。
産業界が培ってきた技術力、ものづくり力というハード面。みんなが培ってきたポップカルチャーなどソフト面。その総合力が日本の資源です。IT=情報技術とコンテンツ=表現は、日本が総合力を発揮できる分野です。
竹芝をその集積地にします。技術、デザイン、産業、文化のクラスターを作ります。1.5haの都有地に、研究・教育とビジネス支援の機能を構築します。国内・海外の拠点とのハブにし、情報発信基地となります。
いわばハリウッドとシリコンバレーをギュッと合体して、でもそこに、ポップで猥雑でみんなが参加できる、コスプレが集いロボットが飛び交う、そう、これぞニッポン、な場としたい。研究、教育、ビジネスが一気通貫に交わる、世界のどこにもない場にしたい。
東京は主要な首都の中で唯一、海を持つ。そして竹芝は羽田からの玄関口に当たる。この地の利も活かしたい。国家戦略特区として、これまでやっちゃいかんとされていたことを全部やってみたい。そんな夢を、東急不動産とともに、実現したいと考えています。

中村 伊知哉 ICHIYA NAKAMURA1961年生まれ。京都大学経済学部卒。慶應義塾大学で博士号取得(政策・メディア)。1984年、ロックバンド「少年ナイフ」のディレクターを経て郵政省入省。通信・放送融合政策、インターネット政策を政府で最初に担当するが、橋本行革で省庁再編に携わったのを最後に退官し渡米。1998年 MITメディアラボ客員教授。2002年 スタンフォード日本センター研究所長。2006年より慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授。内閣官房知的財産戦略本部コンテンツ強化専門調査会会長、文化審議会著作権分科会専門委員などの委員を務める。

関連リンク

一般社団法人CiP協議会 竹芝地区まちづくり協議会