
キャリアアップにつながる!
若手社員の研修リアルトーク
東急不動産と挑戦するDNA
DATE 2025.08.26
東急不動産の各ユニットで活躍する社員が「過去・現在・未来」を語るキャリア経験談。今回は、ビジネスゲームを通じてマーケティングやアカウンティング、経営戦略を学ぶ「アカウンティング研修」を受講した3名の社員の対談をお届けします。入社3年目の若手社員たちが「社会人の学び」の意義や実態、そして研修で得たものを活かしながら描くキャリアの展望について語り合いました。
アカウンティング研修の概要
会計や財務諸表などについての講義だけでなく、ボードゲーム形式のビジネスゲームを通じてマーケティング・アカウンティング・経営戦略を学ぶ体験型研修プログラム。
受講者は経営者として2年間の会社経営に取り組み、ターンごとに6つ※の意思決定からアクションを選び、収支・行動の記録を取ります。外部環境の変化や市場のニーズ、競合他社の動向に対応しながら経営利益の最大化を目指します。
市場調査、出店、広告、仕入れ、販売、資金調達の6つ

PROFILE
インフラ・インダストリー事業ユニット 環境エネルギー事業本部
環境エネルギー事業第二部 PJ マネジメントG
兼久 浩太朗
入社1年目から再エネ事業で開発推進業務を経験し、現在は西日本エリアを中心に陸上風力発電の推進に携わる。事業の確実な遂行に向け、施工法の確立から地権者との交渉、アセスメントなどの許認可取得を担う。

PROFILE
住宅事業ユニット 再開発事業本部
再開発事業第二部 事業企画G
杉山 綾
タワーマンションを中心に足立区・品川区などの再開発事業に携わる。入社1年目から地権者との折衝、行政との許認可関連協議などに奔走する。

PROFILE
ウェルネス事業ユニット ホテル・リゾート事業本部
ホテル事業部 開発企画G
森川 古都
入社1年目から「パラオ パシフィック リゾート」の予決算・会計業務のほか、「nol」ブランドやホテルコンドミニアムなどの新規のホテル開発を担当。受講したビジネスゲームでは見事にグループ内1位の成績を収めた。
01はじめての会社経営~ビジネスゲームで得たもの~

——アカウンティング研修とはどのようなものですか。感想も教えてください。
森川ビジネスゲームを通じて、マーケティングやアカウンティング、経営戦略について学ぶことができる体験型研修プログラムです。グループワークだったので、同期とも久しぶりに一緒に取り組む作業になり楽しかったです。他の受講者と議論したり、疑問点を聞き合ったりできるので情報量が多く、刺激的です。
兼久私は「会社経営って難しい!」とつくづく思いました。自己資本でやりくりできればなんとかなると思っていたのですが、甘かったですね。外部資本を活用している他プレイヤーを見て私も融資を受けたのですが立ち行かなくなり、最終的に倒産してしまいました。一方で、2人はしっかり利益を出してたよね。
杉山堅実経営に努めて、利益を出すことができました。十人十色の取り組み方を見て、会社経営には事業主の性格が表れると思いましたね(笑)。
——森川さんは営業利益の目安が150万円のところ、500万円を超える利益を創出して見事1位に輝きました。
森川最初は独占市場の構築を目指していたのですが、他プレイヤーの参入を受けて方針を転換したことが奏功しました。他人のターンでも自分の商品を売れるチャンスがある、と気付いたことが大きかったですね。
02研修を経て~広がる視野と深まる理解~

——研修にはどんな目的意識を持って参加しましたか。
兼久入社してから、自分の財務諸表※の理解不足を自覚していました。この研修は経済活動のロールプレイから財務諸表を理解するカリキュラムですから、学び直しにうってつけの研修でした。ロールプレイの結果は倒産だったのですが(苦笑)。
※財務諸表とは、利害関係者に企業の経営状態や財務状況を公表する決算表。
森川私も、特に「パラオ パシフィック リゾート」で予決算業務に携わる中で、会計への理解不足を感じていたのでとてもありがたいと思いました。
杉山みんな同じような課題を抱えていたんだね。私もそれまで、ガイドラインに従うだけで本質的な理解が不十分なまま、担当プロジェクトの収支表の作成をしていました。2年目になったタイミングで、会計や収支構造を学び直す良い機会をいただいたと思います。
——研修で学んだことが、担当業務のどんなことに役立ちましたか。
兼久私が携わる再エネ事業では、以前の固定価格買取制度※の終了に伴い、再エネ由来の電力価格は需給によって設定されるようになりました。ビジネスゲームを経験したことで、諸経費を抑えながら売り上げを伸長するための仕組みについて一歩踏み込んで考えられるようになりました。また、営業担当者とのやり取りの中で話す内容についても理解が深まったと思います。
※固定価格買取制度とは、再生可能エネルギーで発電された電力を国が一定の価格で買い取る制度。
森川ホテルの決算報告業務において、現地(ホテル)からの会計の報告と実際のお金の動き、財務諸表をしっかり連結させて捉えられるようになりました。いわば「お金の流れ」がより明確にイメージできるようになったことが大きいです。
杉山同感です。再開発事業では、例えば10年後に竣工するマンションの利益が計上されるのは分譲される10年後になるわけですが、研修以前はそうした長期的な視点で収支構造をイメージできていませんでした。研修を通じて「利益が生まれる仕組み」を改めて学び、日々の業務でもお金の動きに関して視野を広げて「この案件の出金時期は遅らせた方がいいな」などといった戦略的な考え方ができるようになったことは大きな前進です。
03ここが違う、学生とビジネスパーソンの学びの違い

——若手社員の皆さんにとって、学生時代と社会人になってからの「学び」の違いはどんなところにあると思いますか。
兼久何といっても「限られた時間を有効活用すること」の大切さを実感したことは大きな違いですね。また、学ぶことは知識をつけるだけでなく「視野を広げる」といった面でも意義があるということもよく分かりました。
杉山学生時代は自分の知的好奇心の赴くままに学べる時間があった一方で、自発的なモチベーションが薄い分野については「この勉強が何の役に立つんだろう?」という疑問を抱きながら取り組んでいた気がします。一方で社会人になってからの学びには「この研修で得たものを自分の仕事にどう活かせるか?」と、学びの目的やアウトプット方について考える姿勢が伴うようになりました。
森川そうですね。私もキャリア構築やスキルアップのため、という目的意識が明確になったことで「有用で効率的な学び」を自然と考えるようになりました。その点で、学生時代とは取り組む姿勢や学びの質において大きく変わったと思います。
04入社3年目で見えるもの・描くもの

——3年目を迎えた今、日々の学びを深めながら今後のキャリアをどのように歩んでいきたいと考えていますか。
兼久今の業務が心から楽しいと思えていますし、担当する風力事業の案件が運転開始する時期まであと数年は携わって完成の瞬間を見届けたいと思っています。 その一方で、再エネ事業はSPC※を組成し証券化して投資するスキームが多いので、いずれはアセットマネジメント業務のようにどの分野でも有用な経験をして、知見を広げたいという思いも芽生えてきました。
※SPC(特別目的会社)とは、企業が運用する特定事業のために設立された法人。
森川私も、まずは携わっているホテル業務で新規開発と開業後のホテルの運営管理を一通り経験して知見を深めたいです。ただ、入社時に東急不動産の事業領域の幅の広さに「いろいろな事業に関われそう!」と魅力を感じていたことも確かなので、今後のキャリアでさまざまな経験を積み、多角的な視点を持って再びホテルの開発業務に活かせるようになったら理想的だと思います。
杉山私は最近、自分はどちらかというと専門領域を強みとして活躍するスペシャリストへの志向があることに気付きました。日頃の業務で専門性の高いコンサルタントや弁護士の方々と関わっていることも影響していると思います。 今は再開発の仕事で専門性を高めたいと思っていますが、これからの長いキャリアで多様な業務を経験し、視野を広げながら確固たる自分の強みを見つけていけたら、とワクワクしています。
3年目社員の仕事の流儀

兼久目の前の相手が本当に求めている情報を的確に捉えた上で、「自分はどんな付加価値のある提案ができるか」といったことを意識しています。そのために常に広い視野を持ち、やり取りの中でお互いの意図を明確にしながら共有することが大切だと考えています。
杉山「プロフェッショナルとしてのホスピタリティ」とは何かを考えています。例えば同じ内容の提案資料であっても、それを読む相手の立場やポジションによって表現や説明・記載の仕方を工夫し、スムーズな理解が進むように心掛けています。これは身近な先輩方を見て学びました。
森川発注者側の立場になることが多いので、事業パートナーと良好な関係を維持するためにちょっとした気遣いを欠かさないようにしています。例えば複雑な調整や追加業務を依頼した際はメールだけでなく電話で改めて謝意をお伝えしたり、意図を伝える文面の言葉の節々にも気を配るなど、お互いが気持ちよく仕事できるようなコミュニケーションの取り方を考えています。
対談を終えて

インフラ・インダストリー事業ユニット
環境エネルギー事業本部
環境エネルギー事業第二部 PJ マネジメントG
兼久 浩太朗
普段、同期と業務について真面目に話す機会も少ないのでとてもいい経験・刺激になりました。また、アカウンティング研修で学んだ知識が業務に活きた感覚が多分にあるので、今後も研修制度を積極的に活用し自己研鑽を進めるなかで、他部署で働く同期にも相談しつつ自身のキャリアパスを明確化させていきたいです。
他ユニットの同期と業務内容について話す機会は多くないので、今回のようなインタビューや、研修での交流はとても貴重な機会だと再認識しました。何を意識して仕事をしているか、キャリアをどう考えているのかなど、私は性格的にもつい自分だけで思い詰めて考えがちなのですが、同期や先輩と会話しながら都度見つめ直していくべきだなと気づかされました。

住宅事業ユニット 再開発事業本部
再開発事業第二部 事業企画G
杉山 綾

ウェルネス事業ユニット
ホテル・リゾート事業本部
ホテル事業部 開発企画G
森川 古都
今の業務についてやりがいを感じる場面を思い返し、キャリアについての考えを言語化したことにより、働き方を見つめ直すきっかけになりました。ユニット外の同期の業務についても詳しく聞くことができて、より東急不動産の事業の幅を感じましたし、私も頑張ろう!と思えました。