
挑戦する人 田中純子さん
東急不動産と挑戦するDNA
DATE 2025.10.24
東急不動産は、社員に対し事業プロデューサーとして高い視座と広い視野を獲得することや、一人ひとりの「挑戦」と「自律」を支援するために、人事制度改定をはじめ、さまざまな環境整備を進めています。そんな中で社員の皆さんはどのようなキャリアを思い描き、仕事に打ち込んでいるのでしょうか。今年度は、自発的に社内研修を利用して得たものをキャリア構築に活かしている方にフォーカスを当て、思い描くキャリアの実現を支える「学び」のあり方について伺いました。
ブランズ※販売のプロ×学びによる視野拡大
=エキスパートとしての矜持
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首都圏住宅事業本部 販売部 住宅販売G主任

PROFILE
- 2001年10月~
- 東急リバブル(株)中途入社
- 2014年4月~
- 東急不動産に出向
- 2019年4月~
- 東急不動産入社(東急リバブル(株)より転籍)
住宅事業ユニット首都圏住宅事業本部 販売部 住宅販売グループ
01「生まれたまち」でブランズ販売を担う喜び

「お客さまと接することが何より好き。そんな純粋な思いで、ずっとマンション販売に携わってきました」
神奈川県相模原市の橋本で「ブランズタワー橋本」の販売を担う田中さんは語ります。
マンション販売でこの道20年超。いつもお客さまに寄り添いながら、販売の最前線を歩んできたエキスパートです。
橋本は都心へのアクセスが良好で駅前には大型商業施設が集まるなど高い利便性を持つ一方で、近隣には大自然もある恵まれたエリア。将来はリニア中央新幹線の新駅建設が予定されており、さらなる発展が期待されます。
「ブランズタワー橋本のご契約者さまには、地元愛が強い方が多いんですよ」
そう話す田中さんご自身はブランズタワー橋本の地に建っていた相模原協同病院で生まれ、橋本の隣、相模原の出身。橋本を誰よりもよく知る販売担当者として、これまでの豊富な経験を活かしながら販売代理会社のスタッフを的確にサポートし、物件の営業活動をトータルで支えています。
02目の前のお客さまとの対話が最大の情報源

田中さんは2001年に東急リバブルに中途入社し、マンション販売のキャリアをスタートしました。前職の旅行会社から異業種への転身でしたが、ほどなく「お客さまと接する喜びや作り手の意図と顧客をマッチングさせる喜び」に仕事のやりがいを見出します。
東急不動産ホールディングス発足翌年の2014年に東急不動産に出向。その後東急不動産に転籍し、ブランズの担当になりました。
「東急リバブル時代から、ブランズの優れたデザインと、製造から管理に至る高い品質に大きな魅力を感じていました。東急不動産の看板ブランドと言えるマンションに携わることができて、販売担当者として嬉しかったですね」。
田中さんが販売の現場で心掛けているのは、お客さまとの自然な会話です。事前アンケートの回答から得られる情報にとらわれず、フラットな視点で対話を重ねる中でお客さまの価値観や住まいに求めるもの、ライフスタイルの嗜好などを引き出すようにしています。
そうした接客スタイルから絶大な信頼を寄せる「田中ファン」は多く、成約後も単なる「マンションの販売担当者と入居者」という関係を超えて親しく連絡を取り合うお客さまも少なくありません。
お客さまからの厚い信頼と、着実に積み上げる実績。マンション販売のエキスパートとしてのキャリアを歩みながら、あるとき田中さんの中に「自らの視野を広げる学び」への渇望が生まれました。
田中さんが受講した研修
キャリアデザイン研修(2022年度)
不確実性の高い世の中において、自らのキャリアを自分自身で切り開く方法、キャリアデザインの考え方を学習する。
中間課題として、自身のやりたいこと(WANT)、できること(CAN)、なすべきこと(MUST)を振り返り、グループワークを通して「パーソナルヴィジョン(ありたい姿、実現したいこと)」に近づき、最終的には「 MYパーパス・ステートメント(行動や思いのもとを一文にしたもの)」を定めていく。
03「広い視野を身につけて現場に還元したい!」

きっかけは、田中さんが東急リバブルから東急不動産に転籍する直前に現場で出会った仲間の存在でした。
「当社の広告担当の方が、広告のことだけでなく、私たち販売担当者がスムーズに仕事ができるようにいつも目を配り、困りごとがあれば解決に尽力してくださっていたんです。自らの担当業務はもちろん、プロモーションを手掛ける物件の販売現場のことまで考えながら仕事に取り組む視野の広さに、大きな刺激を受けました」
私ももっと広い視野で今の仕事を捉えることで、営業パーソンとして一段成長できるのではないか——。
田中さんは漠然とそうした思いを抱くようになります。
近年はブランズタワー橋本の専任チーフになったことで、その思いはますます強まったといいます。
「一つの物件の担当をさせていただくことは、その物件に集中し、深く携われるということ。それは販売担当者として幸せなことです。でもそれは意識しなければ、仕事の視野を深める一方で、狭めることにつながってしまうかもしれない。そんな危機感も持っていました」
仕事が順調な今だからこそ、あえて視野を広げるとともに自らのキャリアを見つめ直し、現場に還元したい。田中さんは研修への参加を決めます。
04主語を「私」から事業全体・グループ全体に広げる学び事業全体・グループ全体に広げる学び

2022年に受講したキャリアデザイン研修では、下記のような観点から自分のことを徹底的に見つめ直した上で、今後のキャリアを描きました。
- 自分がやりたいこと(WANT)を振り返る
- できること(CAN)を考える
- 自分がなすべきこと(MUST)を定める
- 自分がありたい姿(WILL)に責任を持つ
研修で「自分がどうありたいか」を考え抜いたことは、東急不動産ホールディングスグループの一員として、田中さんご自身が抱くグループへの愛着を見つめ直す機会になったといいます。
「近年、グループが手掛けていた施設や事業のうち、私自身が思い入れ深かったもののいくつかが縮小や撤退をして、どこか寂しく思っていました。それはグループの事業に対して、私自身が確固たる愛着を抱いていたことの裏返しでもある。研修を通じて自分の内面を掘り下げたことで、そうした感情と向き合うこともできました」
研修によって、自らが仕事で果たす役割である「MYパーパス・ステートメント」を「日本の社会と東急ブランドのために、ポリシーのある住まいやその新たな販売方式を新たな手段を取り入れながら考える」と定めることができました。 さらに、「これまでの自分」と「これからの自分(キャリア)」を考える中で、自身が携わる事業やグループ全体へと視野が拡大。研修を受けようと思った当初の目的を達成する、実りの大きい学びとなりました。

学びて時に之を、活かす。
キャリアデザイン研修をはじめ、これまで受けた研修を通じて、仕事における思考の根拠(エビデンス)を明らかにすることの重要性を改めて学びました。フィーリングだけではなく、客観的な視点から得られるデータや数字を基に考えることで、建設的で説得力のある提案や議論を深めることができるようになりました。
研修で使った資料や作成したレポートは、折に触れて読み返しています。
05「自らを高め続けるエキスパート」として歩む

キャリアデザイン研修以外にも、田中さんは数々の実践的な研修を受講しています。
当時、「ブランズ総合予約・商談センター設立」の必要性を考えDX研修を受講したり、チーフとして必要なマネジメントを習得したく女性リーダー研修を受講。さらには会議のファシリテーションといった研修を通じて、定例会議やミーティングの実践に活かすために積極的に多彩なスキルアップに取り組んでいます。
「ビジネスパーソンとしての業務経験を積んだ今は、研修で学ぶ理論や考えの枠組みを、これまでの自分自身の経験に当てはめることで『具体的・実践的なケーススタディ』として捉えることができます。これは社会人の学びの魅力であると同時に強みでもあると思います」
学びを通じて広い視野と多くの知見を身につけながら、田中さんは今、かつてない仕事への充実感と手応えを感じています。
「研修で得た広い視野や、これまでのキャリアの経験で得たことの全てが支えになり、日々の業務の中でお客さまがお考えになっていること、社内・社外問わず関係者の気持ちがさらにクリアに俯瞰できるようになるきっかけになりました」
研修を経て、改めて東急不動産の社員のポテンシャルの高さを認識することも増えました。
「研修も大事ですが、東急不動産には創業以来培われているDNAがあって、人材・生きた教材が会社を動かしていると実感しています。私も当社のために、そんな大きな仕事をしたいという気持ちでいっぱいです」
生まれ育った橋本エリアでブランズタワーの販売拡大を支える田中さんは、これからも学びを通じて自らを高めながら、エキスパートの道を邁進し続けます。

これが私の仕事の流儀
これまで多くのお客さまとお会いしながら積み上げてきた経験そのものが、私にとって「揺るがない仕事の判断軸」になりました。ですから迷った時は、これまでの経験や、実体験に基づいた直感を大切にしています。もちろん周囲の声に耳を傾けるバランス感覚も大切です。ただ販売というお客さまとの関係性の上に成り立つ業務においては、これまでの経験則の中から解決のヒントが見つかることが多いですね。
また、お客さまにより良いものをご提供するための社内の議論の場では、担当者がそれぞれの立場から、自らの経験知に裏付けられた意見を交わすことが大切だと思っています。