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Challenge the Frontier Challenge the Frontier

vol.262020年11月05日

「広域渋谷圏構想」篇

渋谷にオフィスを構え、
この街で成長を続けたい

GMOインターネット株式会社 代表取締役会長兼社長・グループ代表 熊谷 正寿さん

渋谷のセルリアンタワーに本社を構えるGMOインターネットグループ。2019年11月、周辺に点在していたグループ各社を「渋谷フクラス」に集約し、第2本社として稼働を開始しました。草創期からインターネット社会の未来に着目し、同時に渋谷の街を見続けてきたグループ代表の熊谷 正寿さんに、コロナ時代におけるオフィスのあり方や渋谷の魅力について話を聞きました。

オフィスは企業の武器であり、信頼の象徴である

当社では、新型コロナウイルス感染対策の動きが出てすぐ、2020年1月下旬にテレワークに踏み切りしました。その後、数ヶ月経っても業績に影響がなかったことから、一時はオフィスの必要性に疑問を持ちましたが、今ではその役割や意義を見直し、非常に重要だと確信しています。

私は、「ビジネス」という言葉を和訳するとき、「仕事」や「商売」でなく、「戦(いくさ)」が、一番ふさわしいと感じています。死ぬか生きるかの真剣勝負、競合会社という敵との弱肉強食の争い。それは、まさに私の日々の仕事だからです。「ビジネス」を「戦」とするなら、「オフィス」は「武器」です。武器をいかに使うかが、ビジネスの雌雄を決します。そして、オフィスだけでなく、テレワークもまた武器であり、それぞれの特長を活かすことが大切です。今の段階でオフィスが必要か、不要かを、0か1かで決めるのは、ビジネスの意思決定として妥当ではありません。決まるのはアフターコロナになってからです。

オフィスの持つ意味や目的を考えてみましょう。オフィスを形成する建築物、建造物の歴史をひも解くと、それが、権威の象徴であることがわかります。4,000年前のピラミッドも、400年前のお城も、その威厳のある姿には、絶対的な権威の象徴という意味が込められており、この真実は変えようがなく、この先も変わらないでしょう。

例えば、全く同じサービスをしている会社が2社あるとします。一方は完全なテレワークで、会社の住所は小さな離島の民家が登録されています。もう一方は人通りの多い、都市部の立派なビルに本社があります。サービスは同じでも、3年、5年を経た時、人々はどちらを向くでしょう。どこにあるかもわからない会社と、何かあったらそこに行ける会社と、どちらを選ぶでしょう。やはり、物理的なものを人間は信用すると思います。

私たちは銀行や証券会社など、信用が大切な金融市場で事業を行っています。扱っている商材はすべてデジタルなので、物理的な場所の信頼や権威は非常に重要です。今回、「渋谷フクラス」をお借りして、金融グループを集約した第2本社としたのも、そういった目的がありました。企業にとって、オフィスは象徴です。ブランディングとか、ポジショニング、競合企業との差別化のために、オフィスの役割を変えるものではありません。それゆえ、0か1かの「オフィス不要論」は、真っ向から否定します。

コミュニケーションが生じる仕組みづくりに不可欠

これまでの人類の歴史のなかで、人のコミュニケーションは、Face to Faceで行われてきました。そして、このコロナ禍で初めて、それまでとは異なるコミュニケーションが生まれました。企業にはコミュニケーションの場が必要です。人が集う場所を会社が提供し、そこにコミュニケーションが生じる仕組みを作ることが求められます。それは、レンタルスペースやレストラン、人の家ではダメなのです。オフィスという、ひとつのルールのもとに集う場所が不可欠なのです。私たちGMOが、このような環境のもとで、組織が順調に動き、業績を維持できているのは、過去25年間のコミュニケーションによって得た、「人財」という貯金があるからです。オフィスなしで今の組織を維持できる自信は、到底ありません。

象徴としても、コミュニケーションの場としても、オフィスの存在は、かけがえのないものです。コロナ禍によって、短絡的にオフィスを手放してしまうベンチャーもあると思いますが、5年後はどうでしょうか。その影響は、じわじわとボディーブローのように効いてくるのではないでしょうか。一方、頑張ってオフィスを維持したベンチャーは、少なくともコミュニケーションのベースは確保されています。もちろん、コロナ禍を経験して、一定のソーシャルディスタンスの習慣は残るでしょう。ですから、かつてのオフィスよりも広々として、人と人との距離がとれるようなオフィスが、これからの主流になると私は考えています。

夢を与える街のワクワク感が成長のエネルギーに

中野区出身の私にとって、青山は憧れの場所でした。進学する高校を選ぶ時も、青山周辺で探していましたし、「事業を起こしたら青山にオフィスを持とう」と心に決めていました。そして、創業。念願叶って、青山にオフィスを構えることができました。その後、事業が順調に成長し、オフィスを拡張しようと考えていたところ、青山周辺には床面積の大きい物件候補が多くはないことがわかりました。そこで渋谷に移転し、あるオフィスビルのワンフロアを借りましたが、再び手狭になり、完成したばかりの「セルリアンタワー」に移りました。私たちが第1号のテナントだったと思います。

当時、ITベンチャーが雨後の筍の如く渋谷に進出していました。新たなビジネスの創出や、投資を呼び込もうと、ベンチャー経営者との交流も始まりました。ビットバレーの記念すべき第1回の会合は、GMOの会議室で開かれました。私たちのオフィスが、ビットバレー発祥の地だったのです。

渋谷の持つブランドイメージや人の多様性が定着し、IT関係者も集まり、次第にシリコンバレーのような街になりました。その結果、人材獲得や企業ブランドの確立・向上などに、渋谷の地が非常にプラスになりました。渋谷だからこそ今のGMOがあると思いますし、「青山を超えた」というのが私の正直な気持ちです。

街の持つ多様性、人の多様性、ビジネスの多様性。渋谷の魅力はなんといっても、多様性です。渋谷は昔から人々に夢を与えてきた街です。その昔、1950年代に東急グループが運営していた「ひばり号」というロープウエイがありました。これは、東急百貨店東横店の東館と西館、ビルとビルとを結ぶ、当時としてはとても斬新で、人々をワクワクさせる乗り物でした。今も昔も、新しいテクノロジーをいち早く取り込んで人々に夢を与える街。ここ渋谷の街の力をお借りして、私たちは成長してきました。東急不動産の皆さんには、私たちを家族同様に可愛がっていただき、感謝と感動しかありません。「渋谷フクラス」への入居の際には、「GMOのような会社に入ってほしいです」というありがたいお言葉もいただきました。これからも、良きパートナーとして、この渋谷で、一緒に成長させていただきたいと願っています。

Project Information

渋谷、青山、表参道、原宿、恵比寿、代官山など、個性豊かな街が集まるエリア一帯を「広域渋谷圏」と定め、東急グループの一員として「エンタテイメントシティSHIBUYA」の実現に取り組んでいます。
グループの主要物件が集積し、交通利便性の高さも魅力です。

提供:東急株式会社

提供:東急株式会社

提供:東急株式会社

提供:東急株式会社

2027年頃の渋谷駅周辺完成イメージ。
駅周辺の回遊性を高め、
街の広がりを加速させる
渋谷再開発は、これからも続く。

8.働きがいも経済成長も

9.産業と技術革新の基盤をつくろう

10.人や国の不平等をなくそう

11.住み続けられるまちづくりを

15.陸の豊かさも守ろう

東急不動産ホールディングスグループは、2015年に国連サミットで採択された2030年までの「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献しています。持続可能な世界を実現するための17の目標のうち、取り組む項目を定め、SDGsを起点にサステナブルな社会と成長をめざします。
本プロジェクトにおいては、上記の目標の達成に寄与するものと考えます。

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