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vol.292020年11月26日

東急リゾートタウン蓼科「もりぐらし」篇

ウェルネス&サステナブルリゾートをめざして

東急リゾートタウン蓼科 統括総支配人 安藤 俊則

別荘、ホテル、ゴルフ場、スキー場などを備えた複合リゾートの草分けとして知られる「東急リゾートタウン蓼科」。開業以来40年を超える歴史のなかで、「もりぐらし」をコンセプトに、地域と共生しながら新しいリゾートライフの創造を進めています。さまざまな社会課題の解決に向けた、ウェルネス&サステナブルリゾートへの取り組みを統括総支配人に聞きました。

新しい魅力を発信するためのリブランディング

私が「東急リゾートタウン蓼科」に赴任したのは2019年の4月でした。以前からリゾートタウンには関わりがあったのですが、全体を統括する立場になり、蓼科の良さをもう一度考えてみようと、リゾートタウン内や周辺の施設を見て回り、関係者の方々に話を聞きました。また、普段訪れることのなかった場所、エリアの頂上に位置する八子ヶ峰にも初めて登りました。そこから望むリゾートタウンの景色は大変すばらしいもので、深い森のなかに点在する別荘は、まさに「もりぐらし」にふさわしく、あらためて蓼科の魅力を感じました。

リゾートタウンでは2017年から、環境への取り組みと新しいリゾートライフの展開に向け、一部のエリアでグランピングなどをスタートし、「森で食べる、森と遊ぶ、森に泊まる」をテーマにした「もりぐらし」の取り組みを進めてきました。さらに、人々の生活様式がワークライフバランスからワークアズライフへと変化し、住まい方と働き方に多様な関係性が生まれるなか、これまでのコンセプトに「森で癒す、森で働く、森で暮らす」を新しく加え、タウン全体を包括する考え方として、今年から「もりぐらし」のリブランディングを始めました。「森で働く」は、新型コロナウイルスの影響で広がりを見せるテレワークや、仕事とバケーションが一体となったワーケーションにもつながる取り組みです。このリブランディングによって、お客さまそれぞれに即したリゾートタウンの過ごし方を、より具体的に伝えられるのではないかと思っています。

また、今回の取り組みには、敷地面積が広いがゆえに、これまで十分にできているとはいえなかった各施設間の連携や、従業員同士の情報共有、新しいリゾートに向けた意識改革といったインナーブランディングの狙いもあります。

移動手段や環境の取り組みで
地域の課題解決へ

一見、「もりぐらし」はプロモーション的な側面として捉えられがちですが、この事業は、環境配慮やSDGsへの取り組み、別荘の高齢化対策など、リゾートタウンや地域が抱えるさまざまな社会課題を解決する取り組みと、表裏一体で進められています。

私たちが抱える課題のひとつに、交通の便があります。JR茅野駅からリゾートタウンまで約20kmあり、送迎バスを運行させていますが、リゾートタウン内の停車場所が運行経路上に限られており、ご自身の別荘まで行くには自家用車かタクシーに頼らざるを得ないのが課題であったところ、アクセスを改善するプロジェクトが茅野市で動き出しました。私もメンバーの一員として茅野市新地域公共交通検討会議に参画しており、幅広い住民の意見も参考にしながら、多様な交通手段を使って効率よく移動するMaaSの実証実験を進めようとしています。事業が軌道に乗った暁には、別荘オーナーの移動もより便利になるものと期待しています。茅野市はこのほか、内閣府の国家戦略特区「スーパーシティ構想」に公募するなど、スマートシティ化に向けて前向きに動いています。

また、環境をまもる取り組みとして、バイオマスボイラーを導入しました。密生したカラマツの間伐により、残った樹木の根が強くなって地盤強化となるだけでなく、間伐材をチップ化し、ゴルフ場のボイラーの燃料として使用することで、CO2の排出を抑えることができます。

こうした活動をリゾートタウン周辺にも広げるために、茅野市の賛同を得て、土地の所有者である財産区の方々と協業して、「もりぐらし協議会」を立ち上げました。この取り組みが他の地域にも波及していくことを望んでいます。

コロナ禍で変化するリゾートと
働き方の関係性

蓼科一帯は、一年を通して低湿度で爽やか、晴天率が高いことから日照時間も長く、水資源と温泉が豊富です。古くから湯治場として栄え、多くの人々を癒してきました。大正から昭和にかけては、虚弱体質児の保健療法に効果があると医師が実証したこともあって、医療関係者の別荘や保養施設が建ちました。

私も、ここに暮らして一年になりますが、とても過ごしやすく感じます。緑はもちろん、いろいろな花や鳥も多く見られ、すばらしい環境のなかで働くことに幸せを感じています。

テレワークがこれだけ進むと、業種によっては、都心でなくても働ける人はたくさんいるでしょう。そうなると、多くの人にとって、「環境の良い場所が、暮らしたい場所」になると思います。さらに、暮らしている場所で働くことができればなお良いし、リゾート的な暮らし方もできる蓼科のような場所は、働く場所の選択肢のひとつになると思います。

緑を取り入れた都心のオフィスも増えていますが、蓼科の緑には敵いません。都会の雑踏を離れ、心が研ぎ澄まされる環境だからこそ、いろいろな発想も浮かび、仕事もはかどる。それがワーケーションの売りだと思います。最近では、テレワークプランで連泊されるお客さまが増えました。リゾート施設としての魅力を高めていくだけでなく、市のワーケーション計画との融合を図り、定住の促進、関係者の増加などに取り組んでいきます。

新型コロナウイルスの影響は大きかったです。緊急事態宣言を受けてホテルは急遽、営業休止を決め、予約していただいていたお客さまへの連絡などでスタッフは大変でした。営業再開後も、感染リスクを避けるために、フロントなどにパーテーションを備え付けたり、早い時期からマスクや消毒液の準備をしたりしました。ソーシャルディスタンスを守って席を間引くため、レストランの席数が不足し、お客さまにはお部屋で召し上がっていただくプランを用意したり、レジャーシートを貸し出してホテルの広い庭で召し上がっていただいたりするなど、臨機応変かつ前向きに取り組みました。

ここ「東急リゾートタウン蓼科」のように、開業してから長い年月が経つと、次第にPR不足になりますが、「もりぐらし」のリブランディングを通して、蓼科の良さ、リゾートタウンの可能性に光を当て、お客さまに新しいリゾート地としてアピールしていきたいと考えています。同時に、地域やリゾートタウンが抱える社会課題に取り組む姿勢を見ていただくことで、さまざまな試みにチャレンジするリゾート地としての認知を図り、ウェルネス&サステナブルリゾートとして、「東急リゾートタウン蓼科」の新しい価値創造を図っていきたいと思います。

Project Information

八ヶ岳を望み、古くから湯治場として栄えた地に、1978年に開業した「東急リゾートタウン蓼科」。
広大な敷地に約2,400戸の別荘、ホテル、ゴルフ場、スキー場などを備えた複合リゾートとして、お客さまに愛されてきました。2017年には「もりぐらし」をテーマに一部をリニューアル。新しいリゾートライフを提案しながら、地域の課題解決に取り組んでいます。

「東急リゾートタウン蓼科」は、蓼科高原のほぼ中央に展開する
東京ドーム約140個分の複合リゾートで、広大なカラマツの森に囲まれている。

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに

13.気候変動に具体的な対策を

15.陸の豊かさも守ろう

17.パートナーシップで目標を達成しよう

東急不動産ホールディングスグループは、2015年に国連サミットで採択された2030年までの「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献しています。持続可能な世界を実現するための17の目標のうち、取り組む項目を定め、SDGsを起点にサステナブルな社会と成長をめざします。
本プロジェクトにおいては、上記の目標の達成に寄与するものと考えます。

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