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「ワークプレイス」篇
多様なオフィス需要に応えながら、
ビジネスの成功を後押しする

vol.36

2021.08.02

近年、オフィスをひとつの場所に固定しない、柔軟で新しい働き方が広がりはじめています。企業で導入が進むテレワークやサテライトオフィスの活用、観光地などに滞在して仕事をするワーケーション、フリーランスを中心に普及が進むノマドワーキングなど、さまざまなスタイルが見られます。

東急不動産が展開するオフィス事業もこうした変化を捉え、社会のニーズを先読みした多様なサービスをラインナップしています。ここでは、フレキシブルオフィス「QUICK(クイック)」と、会員制サテライトオフィス「Business-Airport(ビジネスエアポート)」の担当者が、それぞれのサービス、プランの特徴や、お客さまと接する中で実感したワークプレイス需要の変化について語ります。

フレキシブルオフィス「QUICK」

事業拡大や環境変化にあわせて、入居・退去を柔軟に実行できる

(左から)

石橋 一希:

ビル営業部

熊本 真之:

ビル運営事業部

※担当者の所属部門は、2021年3月時点のものです。

「借りやすく、返しやすい」――。QUICKは、お客さまの事業拡大や、予測が難しい外部環境の変化にも柔軟に対応できる、新しいオフィス賃貸のプランです。

数年前から、ベンチャー企業やスタートアップ企業を中心に、『初期投資を抑えたい』『会社の成長スピードにあわせてオフィスを借りかえたい』という声が多く聞かれました。当社としても、ホームグラウンドである広域渋谷圏が街としての成長を継続するため、成長企業に集まっていただくことが重要と考え、この新たなニーズに合致した賃貸サービスを検討していました。詳細なプランを設計している過程で、新型コロナウイルスの感染拡大による、働き方の急激な変化が起こりました。そこで当初の計画を繰り上げて、2020年10月にサービス提供を開始したのです。

QUICKの主な特長は、次の3点です。ひとつ目は、短期契約です。賃貸オフィスの場合、「3年以上の長期契約・途中解約不可」が一般的ですが、QUICKは最短で3カ月での退去が可能です。ふたつ目は、敷金0カ月(※保証会社利用の場合)。つまり、入居に関わる初期コストを抑えることができます。3つ目は、一部物件では曜日単位や時間単位での利用が可能な点です。普段は在宅勤務で、特定の出社曜日を定めているような企業や、本社と別にサテライトオフィスとして時間単位で利用したい企業のニーズに応えたプランです。

現在、「渋谷センタープレイス」「アイオー新橋」をはじめ、計7拠点15区画でサービスを開始しており、ほぼ満室稼働中です。創業して間もないIT企業や外資系メーカーのお客さまが多く、イニシャルコストの低さやフレキシブルなメニューにより、「安心して本業に集中できる」との声をいただいています。

今後、ビジネスパーソンの働き方は、さらに変革が進んでいくと予測しています。私たちは社会の変化を先読みしながら、企業の多様なニーズに対応できるよう、新たなサービスの提供をいく予定です。

会員制シェアオフィス「Business-Airport」

単なる"場所貸し"とは異なり、ビジネスの共創を支援するスペース

おきあい

置鮎 佳典:

ライフ&ワークデザイン 運営事業本部

マーケティング戦略部 兼 運営第一部 部長

「Business-Airport」は、2013年から展開を開始した、会員制シェアオフィスです。個人、ベンチャー企業、大手企業に関わらず、すべてのビジネスパーソンに向けた新しい形態の仕事場として、1名~複数名が利用できる個室型の「サービスオフィス」、会員さまが共有で使用する「シェアワークプレイス」、および会議室を用意しています。現在では、都内を中心に16施設※を運営しています。※2021年7月時点

Business-Airportの主な特長は、次の3点です。ひとつ目は、コンシェルジュによるホスピタリティあふれるサービス。例えば、会員さまを訪問された方への受付対応や、会員さま宛の荷物の代理受領といった対人サービスは、一般的なシェアオフィスには見られないものです。

ふたつ目は、「共創」という考え方に基づいた運営を実践していることです。日頃のコミュニケーションを通じて会員さまのニーズをさりげなく聞き出し、サービス改善に反映させるほか、個々の業務内容や課題を把握したうえで、会員さま同士のお引き合わせを行っています。こうしたサポートが、会員さま同士の意外性あるコラボレーションや、新たなビジネスが生まれるきっかけになればと思っています。3つ目は、内装デザインへのこだわりと、快適性を重視する姿勢です。ラグジュアリーで上質な雰囲気のデザインで全体をコーディネートしつつ、テーブル・椅子の高さや座り心地、電源タップの位置など、細部にわたってお客さまの快適性を追求しています。

2013年の開業当時を振り返ると、士業やフリーランスの方々、まだ専用オフィスを借りる規模ではない成長過程の企業が、Business-Airportの主なお客さまでした。その後、働き方改革の進展に伴って、固定のオフィス以外にも働く場を設けることが、生産性と創造性の向上につながると認知されてきました。こうした変化のなかで私たちは、大企業のシェアオフィス需要も取り込みながら、店舗を拡充していきました。そして2020年以降は、従業員を一か所に集めて効率的に経営するオフィス戦略が見直しを迫られ、コロナ禍を踏まえたオフィス分散という考え方が広まりました。その受け皿として、Business-Airportを選ばれるお客さまが顕著に増加しています。

コロナ禍でテレワーク・リモートワークが普及し、「働く場所・働き方」の選択肢が広がった結果、企業は今、「オフィス戦略の正解は何か」と試行錯誤されています。だからこそ私たちは、会員さまの声にしっかりと耳を傾け、Business-Airportだからこそ提供できる価値を自覚しながら、ビジネスの飛躍・成功を後押ししていきたいと思っています。

東急不動産ホールディングスでは長期ビジョン「GROUP VISION 2030」を発表しました。そのなかで、6つの価値創造への取り組みテーマ(マテリアリティ)を定めています。本プロジェクトは「多彩なライフスタイルをつくる」「ウェルビーイングな街と暮らしをつくる」「サステナブルな環境をつくる」「デジタル時代の価値をつくる」に該当するものと考えます。

  • 8.働きがいも経済成長も
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう

東急不動産ホールディングスグループは、2015年に国連サミットで採択された2030年までの「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献しています。持続可能な世界を実現するための17の目標のうち、取り組む項目を定め、SDGsを起点にサステナブルな社会と成長をめざします。
本プロジェクトにおいては、上記の目標の達成に寄与するものと考えます。